Hidden (feat. Taisuke Miyata)
往来 往来
何度も通り過ぎ ゆき かえり
またゆき 過ぎてわたしたち
酔いどれのハンドル捌きで口の端
いっぱいに白濁のつばきを飛ばし
ヒズんだパースペクチヴ 、
立ち尽くし 足(ちゅうぶらり)
街
鉤爪は あまりに冷たい金属だった
鳥が鳥として機械していること 風を
丁寧に切り分け分配するその手管を
疑わずにはいられまい 詐欺師の顔つきを
あの 意地悪な季節の 渇ききったくちばしを
ついばまれる肌の、指先のかいた赤い汗水を
持ち去られてはいけない
すっかりおびえきった帰還者たちよ 老人の声で
また首を折り(隔離)枯れ花の表情をもって 手
せめて 踏みにじられる ことのないように
そこにいておくれ、つぶやくように
運ばれてはいけない
街人たちへ
うつむいた頬がさらわれぬよう
すり減らぬようにあれ
抱きしめた祈りがなんであれ
ここで 残されるものがなんであれ