【B.N.10】手のひら返しのさきに(2020.4.18)
(この記事は2020年4月18日に投稿した内容をそのまま再掲したものです)
ぼたぼた雨降る土曜日です、いっこう進まぬ書棚片付け大作戦・part 3のはじまりでござい。前回は中身より入れ物への愛着を語るにオチると、あいや、意味が違いますがまあそんな感じでありました。じっさい、マイ・ライブラリをみつめなおしてみればそのカオティックなmoodにびっくりするのですがみなさま、ぜひ一度じぶんの書棚(ほんとうは本棚と言いたいけれど、引っ込みがつかなくなったのでこのままいかせてね)を確認されたい。
どげなもんでしょう。なんらかのルールめいたものによってぱきんと整理整頓されている、そんな棚をお持ちの向きはこのままブラウザバックしてよろしおす! 今日の話ははなはだ滑稽に読まれることと思いましてよ。ぎゃくにごっちゃりしてんだけどよオ!どうしたらええんよオ! というあなたは同志、これから一緒に考えてみましょうぞね。エイヤッとね。
いったん冷静になって、なにが問題なの(と思っている)んかならべてみれば、ひとつは「テーマ、あるいはサイズもばらばらに本が押し込められている」こと。もうひとつはやはりといいますか、「そもそも棚のサイズと蔵書の量がともなっていない」ことで、おおまかにはそのふたつが危機の原因であるように思われた。
なーんやそれ、って言わんといてください。そうするとね、そもそも難しい話じゃないのだけど「本を減らす&サイズとテーマにあわせて整頓する」のがベストアンサーだとそれは自明であって、ここでの試練はいかに本を減らすか、そしてどう並べなおすかということになります。泥の中を犬かきで進むようなしゃべりかたをしていますが、ずぶり、本題です。
まずいかに本を減らすか。これは以前申し上げたようにまこと身を切る思いのわざであってハードじゃけんど、その基準として先日書いた「言葉づかいの好み」とあわせて「好きなことば(雑誌や写真集・画集の場合は好きなカット)がいるか」というニュー・オーダーを用いてはどげんでしょう。
みなさんは本を読むとき、なにをみていますか。「これは魅力的な本だ」と感じるのはどんなときでしょうか。こころの琴線にふれるのは、流麗な文体? それともよく練られたプロットか。ハウツー本なら神の啓示のごとき提言の存在なのんか。
あくまで個人的な意見として、ストーリーを追うだけの読書というのはわたし、あまり好みません。さながらハリウッド映画のごとき、躍動感のあるヴィジョンをそのまま描くより(それはそれはすごい本だろうけれども)、くっきりとした像をむすべずとも、はッ、と生じるこれまで知覚しえなかった意識のレイヤー、そのうすくやわらかなカーテンを通して光を透かしみるような、ロマンティックな体験をしたい。
そしてその感覚というのは、ひとつの本を読み終えるよりさき、ふとした瞬間に一段落、一文節、もっとよれば一単語のレベルでも呼び起こされるものだという気がしています。すくなくともわたしは、ことばとことばが触れ合って起きる、予期せぬイメージのスパーク! にこそギュウウンとときめくのです。それが、きっと作者も意図していないようなポイントであったりするのですごいことだ。
とにかくアククシデント的に訪れるそれを、心に留め置いて取捨選択にのぞめばよい、よいと、ここでわたしは気づきました。以前否定めいた書き方をしたけれど、こんまり先生のいう「ときめき」の基準がそのままここにあるではないか! そりゃプロフェッショナル、元よりぺらぺらな思索が及ぶところではないのだったわ……。ひとまず猛省しつつ、明日に渡します。
おしらせ
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